クミギとは何か?若者のデコ文化から読み解く、企業が取り組むべきグッズ戦略 | ユニファースト株式会社

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クミギとは何か?若者のデコ文化から読み解く、企業が取り組むべきグッズ戦略

2025.12.20

スマートフォンやバッグ、小物などを自分好みに飾る「デコ文化」は、若者を中心に根強い人気を持つ自己表現の手段です。2000年代にはラインストーンや立体パーツを用いた派手な装飾が主流でしたが、近年はそのスタイルに変化が見られます。

背景には、過剰な消費を見直す社会的な意識や、日常に馴染んだナチュラルなスタイルを好む価値観の広がりがあります。SNSの普及も後押しとなり、普段使いのアイテムが写真や動画に映り込む機会が増えたことで、目立つ装飾よりも自分らしく使いやすいかが重視されるようになってきました。

こうした傾向の中で注目されているのが、韓流ブームの影響を受けて広がりを見せている「クミギ」というデコ文化です。身の回りの小物を自分好みにアレンジし、推し活や日常の延長で楽しむスタイルは、気軽さと個性を両立した新しい表現として若者に支持されています。

このような動きは、企業が展開するノベルティや販促グッズ制作にも影響を与え始めています。今回は、近年のデコ文化と「クミギ」の広がりをふまえ、愛着を持って長く使ってもらえる企業グッズのあり方について考えていきます。

クミギとは?いま広がっているデコ文化

クミギとは韓国語で「飾る・装飾」を意味する言葉で、スマートフォンやバッグなど、身の回りの持ち物を自分好みに飾る(デコる)ことを指します。既成のパーツやグッズを合わせるデコレーションが中心で、低コスト・短時間でカスタマイズできる点が特徴です。

このような特徴を持つクミギが近年、若者向けのファッションブランドや雑貨店でも取り上げられるようになり、Z世代以降の女性を中心に関心が高まっています。

クミギで使われる主なアイテムと楽しみ方

クミギでは、キーホルダーやチャーム、ストラップなど、簡単につけ外しができるアイテムが多く使われています。バッグやスマホケースなど、身近なアイテムに取り入れやすく、その日の気分や好みに合わせて手軽に付け替えられる点が、若年層を中心に支持されています。

また、季節やイベントごとに組み替えることで、自分らしいスタイルを自由に表現できるのも魅力。ぬいぐるみ型チャームや、キャラクター・芸能人の写真をあしらったパーツ、メンバーカラーを取り入れたデザインなど、趣味や推し活と連動した楽しみ方が浸透しています。

一方で、実用性も意識されており、「サイズ感」「付け外しのしやすさ」などをポイントに選ぶ傾向もあります。大ぶりなパーツをあえて取り入れることで、存在感そのものを自己表現として活用するスタイルもあり、こうした飾ることを楽しむ自由度の高さが、クミギ人気を支えている要因のひとつです。

身の回りのアイテムが装飾対象になりやすい背景

クミギの装飾として選ばれやすいものは、スマホやバッグといった日常的に持ち歩く機会が多く、自然と人目に触れやすいアイテムです。
これらの持ち物は使用頻度が高いため、少し手を加えるだけでも印象が大きく変わり、個性を表現しやすいところが特徴です。付け替えや調整もしやすいため、場面や気分に応じてアレンジできる柔軟さも人気の理由のひとつです。

スマホやバッグの他にも、ヘッドフォンやスニーカー・ハンディファンなど、持ち歩いて、人目に触れやすいアイテムは幅広くクミギの対象になります。

日常の持ち物を自分らしく整える動き

クミギにおける装飾は、目立たせること自体を目的とするものではありません。自分にとって使いやすい状態や、しっくりくる雰囲気に整えていくために行われています。流行の完成形をそのまま取り入れるのではなく、自分の好みや使い方に合わせて調整する楽しさが支持を集めている要因のひとつといえるでしょう。

購入した時点で終わるのではなく、使い続ける中で少しずつ完成していく感覚も大切にされています。クミギは、モノを消費する行為というよりも、日常の中で自分らしさを反映させていくプロセスとして捉えられているようです。

若年層にデコ文化が広がる理由

若年層の間で広がるデコ文化は、単なる装飾ではなく、自分の感覚やライフスタイルに合った整え方として定着しつつあります。SNSやサブカルチャーの影響を受けつつも、「自己表現のしやすさ」といった個人的な納得感で選ばれていることも多いです。

ここでは、こうした文化が自然に広がった背景や、その根底にある価値観を見ていきましょう。

SNSで持ち物が目に触れる機会が増えている

SNSの普及により、他人の目に触れる機会は日常の中に無数に存在するようになりました。日常の出来事をスマホで気軽に記録し、写真や動画として共有する文化が根付いています。

見せることが主な目的ではなくても、日常の中で撮影されるものの中に、バッグやスマホなどの持ち物が写り込むのはごく自然なことです。その結果、持ち物の見え方もまた日常の一部として気にかけるようになり、自然と整えたり、自分らしくアレンジしたりする行動が定着していったと考えられます。

好きなものや関心をさりげなく伝えられる

持ち物を装飾する目的は、目立たせることが主体ではなく、好きなものやキャラクター・趣味など、自分の内面を表現するためのメッセージとしても使われています。
特に、同じ趣味や好みを持つ人に気づいてもらうための共通言語のように機能している側面もあり、強く主張するのではなく、自然なカタチで好みをにじませるスタイルが支持されています。

日常の中で使いやすく写真にも残りやすい

若い世代がデコに求めるのは、かわいさや目立ちやすさだけではありません。使いやすさや自然さも大切なポイントです。たとえば、大きすぎて邪魔になるチャームや実用性を損なう装飾は、いくらデザインが好みでも長続きしない傾向にあります。
日常の中で支障がなく、写真や動画にさりげなく写り込んでも浮かない。そんなちょうどよさが、自然と選ばれる理由になっています。

こうした「組み替え」や「デコ」の感覚は、企業がグッズ制作やノベルティ企画に活かすヒントにもなります。使い手が自分好みにアレンジできるような仕様を取り入れることで、所有感や愛着が生まれ、SNSでの共有につながる可能性も。
ブランドの世界観をユーザー自身のスタイルの中に取り込んでもらうための、ひとつのアプローチとして注目され始めています。

企業が知っておきたいグッズの役割の変化

企業グッズの役割は、配るだけから長く使われるものへとシフトしています。背景には、SDGsへの関心や、日常の一部をSNSでシェアする文化があります。

ロゴを前面に出すだけでなく、受け取る人の生活やファッションに自然となじむ工夫が求められるようになりました。この工夫は、自分らしさを加える装飾やアレンジ文化とも相性がよく、ブランドへの愛着や共感を育てるきっかけになります。

では、具体的にどのような視点を取り入れると、ユーザーに「使い続けたい」と思ってもらえるグッズになるのでしょうか。

配るためのグッズから使われるグッズへ

一度だけ手に取られて終わるグッズは、使用頻度も少なく印象にも残りにくい傾向があります。一方で、日常の持ち物に組み込まれ、繰り返し使われる前提で設計されたグッズは、ユーザーとの接点を何度も生み出せるのが特徴です。

いかにして使われ続けるかを意識した企画設計は、これからのグッズ制作において欠かせない要素となっています。

どんな場面で使われるかを考える

使う人が、どんなタイミング・どんな場所でそのグッズを使うのか?この使用場面の想定が、形状・素材・サイズ感などの設計に大きく影響します。

たとえば、デコ文化のように「他の持ち物と組み合わせて使う」ことを前提にすると、グッズ単体での魅力だけでなく、持ち物全体の世界観にどう馴染むかという視点もポイントになります。想定される場面を具体的にイメージできるかどうかが、結果としてグッズの定着度や活用頻度を左右します。

写真や動画に写ったときの印象を意識する

SNSの普及により、グッズは実際に使われることだけでなく写り込むことも意識されるようになりました。強い主張や派手なデザインではなく、他の持ち物と馴染む自然さや、自分らしさを引き立てる存在としてのデザインが求められています。
自然と写真や動画に登場しやすいグッズは、結果的にブランドに触れる機会を広げる役割を果たすことにもつながります。

安心して使い続けられる品質への配慮

グッズが日常的に使われる前提であれば、当然ながら耐久性や安全性といった品質面の配慮も必要不可欠です。多少ラフに扱っても壊れない、長く使っても劣化しにくい。そういった安心感のある設計は、ユーザーからの信頼やブランドイメージにも直結します。

写真映えや可愛さという表面的な評価だけでなく、繰り返し使われるものとして信頼できるかどうかが、これからのグッズには求められています。

グッズ制作にどう活かすか 企画と製作の考え方

これまでお伝えしてきたように、企業がグッズ制作を行う際には、「どんな場面で使われるか」「なぜ使いたくなるか」という視点がますます重要になっています。見た目のデザインだけでなく、目的・素材・使用感まで一貫して考えることが、使われ続けるグッズへの第一歩です。

目的やターゲットから方向性を整理する

グッズ制作において、最初に明確にすべきなのが「誰に届けたいのか」「何のために作るのか」という目的とターゲットです。この軸が定まっていることで、デザインや仕様の判断がスムーズになり、伝えたい価値や想いがしっかりと届くグッズづくりにつながります。

たとえば若年層向けに制作する場合、「デコの対象として選ばれる」「持ち物の世界観になじむ」といったニーズに応える必要があるかもしれません。一方、ビジネス用途や取引先向けであれば、機能性や上質さを重視した選定が求められます。

トレンドに囚われすぎず、自社の意図やブランドイメージとの整合性も踏まえた検討をすることが、長く使われるグッズにつながります。

素材や加工の選び方で使い心地が変わる

グッズが「組み合わせて使われる」ことを前提にすると、素材や加工の選び方が使いやすさや見た目の印象に大きく関わってきます。こうした視点は、デコ文化においても重要な要素のひとつです。
たとえば、他のアイテムと一緒に使われる前提であれば、引っかかりにくい形状や異素材でもなじむ質感など、持ち物との相性を考慮したデザインが大切です。

また、素材の選び方次第で、SDGsへの配慮や環境意識の高さを伝えることも可能になります。「誰に、どんな場面で使ってもらうか」を想定したうえで、最適な素材や加工方法を検討することが、企画の完成度を高める鍵となります。

企画から製作まで一貫して考えるメリット

クミギのように持ち物との調和や自分らしさの表現を重視する層に向けたグッズでは、わずかな形状の差や素材感の違いが、選ばれるかどうかを左右することもあります。

そのため、「企画は素敵だけど、仕上がりが想定と違って使いにくい」「他のアイテムと合わなかった」といったズレは極力避けたいポイントです。こうしたズレを防ぐには、企画の段階から製作担当者と連携し、素材・サイズ・色味・質感といった細部まで一貫した視点で検討することが重要です。

使用シーンや他の持ち物との相性まで想定しながら設計することで、生活の中に自然と取り入れられ、推し持ちしたくなるグッズを実現しやすくなります。

まとめ

若者を中心に広がる「クミギ」などのデコ文化は、単なる装飾のトレンドにとどまらず、共感や自己表現、そして、モノとの関係性の持続を重視する価値観のあらわれでもあります。こうした流れは、企業が展開するグッズの在り方にも少しずつ影響を与え始めています。

今後求められるのは、ただ目立つだけではなく「長く使いたくなる」「持ち主の感性に寄り添う」設計。デザイン性や機能性に加え、使う人の生活に自然となじむことが、ブランド価値の継続的な発信にもつながります。

ユニファーストでは、企画や設計段階から「どうすれば手元に残してもらえるグッズになるか」を共に考えるパートナーでありたいと考えています。品質にこだわり抜いたモノづくりと、想いをカタチにする設計力で、企業と生活者の間に長く続く関係を築けるグッズをご提案します。

持続可能で、心に残るものづくりを目指す企業にとって、こうした視点はこれからますます重視されていくのではないでしょうか。

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